Prefab Sprout / Let's Change The World With Music
2009年の新譜関連としては購入量は昨年よりはガクンと減ったと思うのですが、大好きな作品とたくさん出会った年でもあった気がします。ここ数年の傾向なのですが、女性シンガーソングライターの充実振りには目を見張るものがありますよね。それに加えて今年は新人アーティストもよく聴いたなぁ。。。
量より質が充実した背景にはなんといってもiTunes Store USでの購入開始が大きいです。なんてったって全曲試聴して購入するわけですから当然といえば当然なのですけど。
そんな中で2009年の一番と言えば、プリファブ・スプラウトの思いがけない新作でしょう!。もはや隠居同然になったソングライター、パディ・マクアルーンが1990年にリリースした5thアルバム「ヨルダン・ザ・カムバック」の直後に制作していたいわゆる「失われたアルバム」からの残骸に新たに息を吹き込んだ作品なんですが、これがまた美しくてロマンチックで幻想的なんですよねぇ。
11,12月は完全にこの作品をきっかけにしてプリファブ・スプラウトブームが個人的に巻き起こって過去の作品の聴き直していたのですが、やはりパディ・マクアルーンってニューウェーブ以降に登場した最高のソングライターの一人であることを再認識した次第です。

ポストWilcoとしてアメリカのメディアでも大きく取り上げられた新人グループ、The Avett Brothersのデビューアルバムも新人とは思えないクオリティの高い作品でしたね。なんといってもこの手のオルタナ・カントリータイプの音楽が少なくなってきた中でのこの作品は衝撃的。プロデュースが巨匠リック・ルービンなのも頷けます。

その御大ウィルコの最新作。70年代のソフトロック的な作品と本人たちも言っているように、ソフトでポップな明るい作品が多いのが特徴。でもね、ウィルコはウィルコなわけでして。いつも通りロックンロールしてることには変わりありません。
というわけで4月に来日する東京でのライブチケットはゲットしたんで久々にロックなライブを堪能しようと思っとります、ハイ。

今年も女性シンガーソングライターが充実していたわけですが、その中でも一番気に入ったのはMoZellaの新作でしょうか。いわゆるシンガーソングライターっぽくない作品を作りますよね。ひねくれ系ポップといいますか。

Leslie Mendelsonの新作はMoZellaとは逆にシンガーソングライターの王道的な作品なのですが、ジャズやミュージカルそして60年代ポップスからの影響が垣間見れるのが自分的にはおもしろいところ。日本ではあまり話題になりませんでしたけど次の作品あたりでブレークしてほしいアーティストでもあります。

次点としてはGod Help The Girlの新作ですかね。いわゆるおしゃれ系ソフトロックのたぐいで最近は敬遠気味のジャンルではあったのですが、ジャケット、PV、そしてベル&セバスチャンのStuart Murdochが”60年代風ガール・ポップがしたかった”というトータルコンセプトには拍手。素晴らしい2000年代ガールポップを作り上げました。
といったところで全6作品、どうでしょうか。いつもに比べれば英国系がプリファブ・スプラウトだけで少ないかな。でもこれも如実に今年の傾向を現しているんですよね。やっぱiTunes Store US購入が多いので。
これ以外にも2009年のお気に入りの新譜40作品程度をAmazonの"Another side of Tin Pan Alley"のほうに掲載しておいたのでよろしければそちらもどうぞ。

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