Carole King / Welcome To My Living Room (DVD)

また僕の宝物がひとつ増えた感じ。
このDVDは最高。これぞ僕がいつも見たいと思っている「ショー」の雰囲気。観客も演奏者もリラックスしていて気取らず飾らずありのまま。まさしくキャロル・キング邸のリビングルームに招かれてホーム・コンサートを見ている気分。なんて素晴らしいんだ！。

そして何と言ってもキャロル・キングの作る曲の良さ。彼女自身が音楽で、彼女の人生が音楽。そんな大げさな言葉も出るくらい彼女の曲の普遍性には改めて驚くばかりなのですよ。ピアノの引き語りと最小限のアコースティックのセットがその良さをいっそう際立たせているってのもあるんだけど。

このDVDは2005年のカリフォルニアでのコンサートを中心に2006年のシドニーでのコンサートの模様が加えられて構成されている。でも何かライブDVDを見たというよりむしろ映画を見ている感覚に近かったのは、キャロル・キングの気の利いたMCと、彼女のリビングルームにお客さんを招いたような感覚でコンサートをするというコンセプトのもとで、彼女の作る一曲一曲にドラマを感じる（たとえ歌詞がわからなくても）せいだろうな。

さて、私のオール・タイム・フェイバリット・アーティストは誰がなんといおうと、キャロル・キング、バリー・マン、ニール・セダカの三人なのです。新譜レビューはUKものが多かったりしますが、このアメリカン・ポップミュージックを代表する三人が大好きなのですよ。この三人が作った曲はできるだけたくさん聴きたいしいつでも聴ける状態にしておきたい。だから僕は今でもレコード屋さんに行くのです（笑）。

リアルタイムでもこんなに素晴らしい歌声を聴かせてくれるキャロル・キング。僕には特別なひと。ナチュラル・ウーマンを地でいく彼女にはまだまだ作品を発表してもらって、また日本で、今度はワンマン・コンサートを見たいと思うのは僕だけではないはずですよね。